【3月13日 AFP】「軍艦」島の幽霊のようなシルエットが海から突き出している。かつては地球上でもっとも人口密度の高かった町の、廃虚と化した姿だ。

 長崎県沖に位置する「軍艦島」(Gunkanjima)とも呼ばれるこの端島炭鉱(Hashima Coal Mine)にはかつて何千人もの男女や子どもが暮らし、海底炭鉱から石炭を採掘し生計を立てていた。島の石炭は、19世紀後半の日本の急速な工業発展を支えた。

 だが、時が経つにつれて島の経済力は衰退していく。そして1974年、三菱石炭鉱業(Mitsubishi Mining)は炭鉱を閉山した。

「軍艦島」は2012年に制作された映画『007 スカイフォール(Skyfall)』のモチーフになり、2015年には国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の文化遺産にも登録された。(c)AFP/Ursula HYZY