【2月12日 AFP】ギリシャ当局は11日、第2次世界大戦(World War II)中の不発弾を取り除くため、同­国第2の都市テッサロニキ(Thessaloniki)の一部の住民約7万人の避難を開始したと発表した。同市で道路工事中に見つかった爆弾にはおよそ250キロの爆薬が入っており、12日に処理される予定。

 市当局によると、まず11日に救急車20台を出して身体障害がある人や寝たきりの患者300人以上を避難させる。その後12日午前10時(日本時間同日午後5時)までに、同市中心部の西側、爆弾がある地点から半径1.9キロ以内に住む住民の避難を完了させる予定。今回の避難では、主に労働者が居住する同市内の3地区が影響を受ける。

 現地の治安当局者は10日記者陣に対し、近隣住民の避難は「強制的なものだ」と述べ、ギリシャでこれほど大きな爆弾が人口密集地域で見つかった前例はないと付け加えた。

 同市当局者は不発弾処理に8時間ほどかかるとの見通しを示したが、AFPの取材に応じた地元の軍報道官はより慎重で、作業中に何が起きるか分からないため、爆弾から信管を外して軍の射撃演習場に運ぶ作業に2日ほどかかる可能性もあると述べた。

 今回発見された爆弾を投下した国や、投下された時期は分かっていない。(c)AFP