【1月22日 AFP】チリ当局は21日、ここ数十年で最悪とされる大規模な山火事が発生した同国中部に、非常事態を宣言した。

 中部オヒギンス(O'Higgins)州ではこれまでに、450平方キロ以上が焼けた。

 現場には消防隊や救急隊が派遣され、首都サンティアゴ(Santiago)南方の農村地域などから200人を避難させた。また、チリ緊急災害対策庁(ONEMI)によると、カルデナル・カロ(Cardenal Caro)県とコルチャグア(Colchagua)県で住宅約30軒が被害を受けた。

 ONEMIのホセフィナ・ロペス(Josefina Lopez)氏はAFPに対し、これまでのところ死傷者は出ていないと述べた。

 現在、フランスのフランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領がチリを訪問しているが、チリのミチェル・バチェレ(Michelle Bachelet)大統領は合間を縫って状況を監視し、大惨事だとして非常事態を宣言した。この宣言により、兵士が消火活動の支援にあたることができる。また、農業に対しても非常事態が発令された。

 バチェレ大統領は、フランスが支援を申し出ていると述べ、他の国々にも支援を求めていくと語った。(c)AFP