【10月20日 AFP】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)にある北大西洋条約機構(NATO)の基地付近で19日、銃を持った男が発砲し、米軍人1人と米民間人1人が死亡した。NATOが発表した。アフガニスタン当局者は内部者による犯行とみている。

 反政府勢力からの犯行声明は出されていないが、旧支配勢力タリバン(Taliban)がアフガン全土で攻勢を掛ける中、治安が悪化していることを改めて浮き彫りにした。

 米当局者によると、現場はアフガニスタン特殊部隊の訓練に使用されているモアヘッド(Morehead)基地付近の補給拠点。死亡した米国人らはアフガニスタン軍に対する訓練や顧問、支援活動の一環としての任務を遂行中に攻撃を受けたという。

 NATOの声明によると、死者2人のほかに米国人3人が負傷した。襲撃者の身元は不明で、後に殺害されたという。NATOは事件の捜査に着手した。

 アフガニスタン国防省の報道官はこれより前に、銃を持った軍服の男によってNATO軍兵士1人が殺害され、5人が負傷したと発表。内部者による攻撃との見方を示している。

 アフガニスタンの兵士や警察官が外国の兵士に銃を向ける、いわゆる「グリーン・オン・ブルー」攻撃は、アフガニスタンの治安部隊と長年共同で戦ってきたNATOにとって大きな問題となっている。(c)AFP