【10月14日 AFP】南アフリカ南岸の都市ジョージ(George)には、太陽光発電を利用したアフリカ大陸初の「環境に優しい」空港がある。

 管制塔やエスカレーター、チェックインカウンター、荷物運搬用コンベヤー、レストラン、ATMなど、ここでのサービスすべてに利用されているのは、数百メートル離れた滑走路に隣接した土地に設置された、小規模な太陽光発電所の電力だ。

 2000枚の太陽光パネルが作り出す電力は、1日当たり750キロワットで、空港の運営に必要な400キロワットを上回る。余剰分は、地域の送電網に回される。空港ターミナル内のスクリーンには、「今月(9月)、環境に優しい電力システムを通じて274世帯に電気が供給されました」といった情報も表示される。

 この空港の年間利用者数は約70万人。太陽光を利用して運営される空港としては、インド南部コチン(Cochin)の空港に次いで世界で2例目。

 こうした意欲的なプロジェクトは、早くも環境面で良い結果をもたらしている。太陽光が主要電力となって以降、この空港の二酸化炭素の排出量は1229トン減少。これは、燃料10万3934リットル分に相当する。

 また電気料金は年間40%削減されたため、初期費用の1600万ランド(約1億1500万円)分はあと5~10年で採算が取れる見通しだと空港当局者は語っている。(c)AFP/Béatrice DEBUT