【10月3日 AFP】エチオピアの首都アディスアベバ(Addis Ababa)近郊で2日、雨期明けを祝う宗教行事の最中に政府への抗議デモを行っていた人々に警察が催涙弾を放ったところ、パニックに陥った参加者らが折り重なって倒れ、地元政府によると52人が死亡した。

 現場はアディスアベバ近くの町ビショフトゥ(Bishoftu)。当時、オロモ(Oromo)が雨期の終わりを祝う祭りのため、この町にある神聖な湖のそばに数千人が集まっていた。

 その際に一部の参加者が石や瓶を投げ始めたため、治安部隊が警棒や催涙弾で応戦。祝祭の場はたちまち修羅場と化した。銃撃戦が起きたとの報道もある。

 警察の対応に慌てた人が逃げ出し、少なくとも50人が溝の中に折り重なって倒れた。AFPのカメラマンは、動いていない人が15~20人いて、一部は明らかに死んでいたと証言している。

 地元政府は声明で、「無責任な勢力」による行動が原因で暴動が発生したと説明。その結果として52人が死亡したと発表した。

 一方、反政府グループ、オロモ連邦会議(Oromo Federalist Congress)のメレラ・グディナ(Merera Gudina)議長はAFPの取材に「遺体は政府が収容している。現場の人々からは死者数は100人以上と聞いている」と語っている。(c)AFP/Zacharias Abubeker