【9月16日 AFP】男子テニスの国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2016)に臨むフランスは、チームにけが人が続いたことで緊急招集されたリシャール・ガスケ(Richard Gasquet)が、アウェーでのワールドグループ準決勝クロアチア戦で母国をけん引する。

 現在30歳のガスケは今夏、背中や胸の故障に苦しみ、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)でも1回戦でカイル・エドモンド(Kyle Edmund、英国)に敗れるなど、当初は今回のメンバーにも選出されていなかった。

 フランスのヤニック・ノア(Yannick Noah)監督は、ダブルスのスペシャリストであるピエール・ユーグ・エルベール(Pierre-Hugues Herbert)とニコラ・マウー(Nicolas Mahut)に加えて、全米オープンでそれぞれ準々決勝に進出していたジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga)、ガエル・モンフィス(Gael Monfils)、リュカ・プイユ(Lucas Pouille)を招集したが、その後ツォンガとモンフィスがともに膝のけがで欠場が決まったことで、ガスケに白羽の矢が立った。ガスケは16日に行われる初戦で、ボルナ・コリッチ(Borna Coric)と対戦することが決定している。

 しかし、ガスケは7月のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)を棄権して以降は出場した6試合で3勝しか挙げられておらず、その時勝利した相手は全員が世界ランキング50位以下の選手だった。すでに痛みはなく体調は万全だというガスケにとって、次戦はデ杯自身通算20試合目となる。

 一方、対戦相手となる19歳の新鋭コリッチも、ウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2016)でブノワ・ペール(Benoit Paire、フランス)、ニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を破った後は、全米オープン1回戦で膝のけがを理由に棄権をするなど、体調は万全ではない。

 16日に行われる初日のシングルス第2試合では、世界ランキング18位のプイユが同11位のマリン・チリッチ(Marin Cilic)と対戦する。全米オープンで優勝経験もあるチリッチは今夏、ウェスタン&サザンオープンでアンディ・マレー(Andy Murray、英国)を下し優勝している。

 また、今季ダブルスで世界ナンバーワンペアのエルベール/マウー組が17日に行われる2日目の試合で、イワン・ドディグ(Ivan Dodig)/マリン・ドラガンヤ(Marin Draganja)組と顔を合わせる。最終日の18日は、初日のシングルスの組み合わせを逆転させて行われる。

 両国は2004年に1度対戦し、その時はフランスが4-1でクロアチアを破っている。この試合の勝者は、もう一方の準決勝、英国対アルゼンチンの勝者と決勝で激突する。

 クロアチア対フランスの対戦組み合わせは以下の通り。

■初日

ボルナ・コリッチ対リシャール・ガスケ

マリン・チリッチ対リュカ・プイユ

■2日目

イワン・ドディグ/マリン・ドラガンヤ組対ユーグ・エルベール/ニコラ・マウー組

■最終日

マリン・チリッチ対リシャール・ガスケ

ボルナ・コリッチ対リュカ・プイユ

(c)AFP