【7月9日 AFP】クロアチアの山岳救助隊が観光客に対し、自分を危険にさらして「ばかげたセルフィー(自撮り)」を撮るのをやめるよう呼び掛けている。

 山岳救助隊は短文投稿サイト「ツイッター(Twitter)」に「観光客の皆さん、われわれは皆さんを尊重しています。皆さんも自分を尊重すべき時です。だからばかげた危険なセルフィーを撮るのをやめましょう」と投稿した。

 クロアチアではこの投稿がされる前、完璧なセルフィーを撮ろうとしたカナダ人の若者(20)が、プリトビツェ湖群国立公園(Plitvice Lakes National Park)の展望台から75メートル下へ転落した事故が起きていた。警察によると、若者は木の枝がクッション代わりとなったおかげで奇跡的に命をとりとめたものの、重傷を負ったという。

 同国立公園では昨年、スロバキア人観光客(54)の女性が岩から転落して死亡している。これも写真を撮ろうとして起きた事故だった。

 観光はクロアチア経済の基幹産業だ。人口420万人の同国を、昨年は140万人以上の観光客が訪れた。その大半の目的地は、手付かずの自然が残るアドリア海(Adriatic Sea)沿岸だった。(c)AFP