【6月13日 AFP】中東カタールで休暇中にレイプされたとして警察に訴え出たオランダ人女性(22)が、姦通(かんつう)の疑いで身柄を拘束された事件で、カタールの裁判所は13日、この女性に執行猶予付き禁錮1年の判決を言い渡した。さらに罰金3000リヤル(約8万5000円)も科された。裁判所関係者は、女性は罰金を支払えばオランダへ送還されると述べている。

 一方、レイプをしたとみられる男には、姦通の罪でむち打ち100回、飲酒の罪でさらにむち打ち40回の刑が言い渡されたが、禁錮刑はまぬがれた。男もオランダ人女性も出廷はしなかった。

 裁判を傍聴した駐カタール・オランダ大使は報道陣に対し、女性が可能な限り早くカタールを出国し、行きたいところへ行けるよう全力で支援すると語った。この大使によると、女性は数日以内にカタールを出国できる見込みとしている。

 3月14日に拘束されたオランダ人女性は事件当時、ドーハ(Doha)のホテルに宿泊していたが、踊りに出かけた先で一口飲んだ飲み物に薬が入っていたとみられ、その後の記憶が翌朝まで一切なく、まったく知らないアパートで目覚め、自分がレイプされたことに気付いたという。

 一方で男は、2人は合意の上で一夜を共にし、女性から金銭を要求されさえしたと主張していた。(c)AFP