【6月1日 AFP】イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)の新指揮官に就任したジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督が、こちらも来季からマンチェスター・シティ(Manchester City)の指揮を執るジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督に過剰にこだわることはないと話した。

 モウリーニョ監督とグアルディオラ監督は、それぞれレアル・マドリード(Real Madrid)とFCバルセロナ(FC Barcelona)を率いた2010年から2012年にかけて、スペインを舞台にたびたび火花を散らしてきた。

 その2人は来季、ともに十分な実績と、成功を義務づけられた重圧を背に、マンチェスター(Manchester)のライバルクラブで指揮を執る。しかしモウリーニョ監督は、2人がかつての因縁を意識しすぎれば、他チームにタイトルをさらわれることになると考えている。

 リスボン大学(Lisbon University)で行われた会議に姿を見せたモウリーニョ監督は、「私には前科があるから、何もなかったふりをすることはできない。私とペップは2年間、別のリーグで肩をぶつけ合ってきた」と認めた上で、次のように話した。

「そこは私か彼、つまりレアル・マドリードとバルセロナがタイトルを二分するリーグだった。そういう状況では、1対1の戦いが意味を持つ。その2人の影響力が大きいからだ。しかし、イングランドのリーグは違う。私が彼やマンチェスター・シティに、あるいは彼がユナイテッドにこだわり過ぎれば、別の誰かがチャンピオンになるだろう」

「イングランドでは過去4シーズン、すべて別のチームがチャンピオンになっている。それだけでも、各チームの実力が拮抗(きっこう)していることがよくわかる。ほかのリーグでは、上位にくるのはいつも同じ顔触れだが、イングランドはそうではない」

 昨年12月にチェルシー(Chelsea)を解任されたモウリーニョ監督は先週、ユナイテッドと契約期間3年プラス4年目のオプション付き契約を結んだ。

 一方のグアルディオラ監督は、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)を率いた3シーズンでブンデスリーガ1部3連覇を達成し、プレミアに挑戦する。

 指導者として22個のタイトルを獲得してきたモウリーニョ監督だが、自身のユナイテッド就任が、リーグにとっての一大事だとは考えていないという。

「今の私は、家具の一つのようなものだ。リーグのレベルはこれからも上がり続ける。新しい監督や選手がやって来て、何か違った色を加えることでね」

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