【5月24日 AFP】中央アジアのタジキスタンで、エモマリ・ラフモン(Emomali Rahmon)大統領(63)が何期でも大統領選に立候補できるようにする憲法改正の是非を問う国民投票が行われ、圧倒的な賛成票を得て承認された。選挙管理委員会が23日、発表した。

 中央選挙管理委員会(CEC)が出した声明によると、22日に行われた国民投票では憲法の40項目の改正に94.5%が賛成票を投じ、反対は3.3%にとどまったという。また投票者数は400万人余りで、投票率は92%だったとしている。

 今回の憲法改正には、ラフモン大統領の任期制限の撤廃に加え、大統領の被選挙権を35歳から30歳へ引き下げることや、宗教政党の結成を禁止することなども盛り込まれた。ただし大統領の任期制限撤廃が適用されるのはラフモン大統領だけ。

 ラフモン氏とその家族には、刑事免責の終身特権も与えられる。また大統領選の被選挙権が与えられる最低年齢が引き下げられたことで、ラフモン氏の28歳の息子を早期に後継者にすることも可能になった。

 独裁色の強いラフモン氏はすでに四半世紀近くにわたってタジキスタンを支配しており、近年では信教の自由や市民社会、複数政党制などが軽視される傾向が強まっているとの批判がある。(c)AFP/Christopher RICKLETON