【5月4日 AFP】インド洋の島国マダガスカルで2日、刑務所から30人以上の受刑者が脱走し、ストライキ中の刑務所職員らが面目を失う格好となった。

 集団脱獄が発生した際、刑務所職員らは3週間に及ぶストを実施していた。メディアは、脱獄した受刑者たちは看守の手引きを受けていた可能性があるとの見方を示しているが、当局は何が起きたのか詳しいことは分かっていないと述べている。

 AFPの取材に応じたマダガスカル法務省の報道官によれば、同国南西部トゥリアラ(Tulear)の刑務所で多数の受刑者が脱走したのは2日午前1時30分(日本時間同日午前7時30分)ごろ。

 報道官は、37人が脱獄し、そのうち6人は再逮捕されたことを明らかにする一方、「(集団脱獄については)多数のうわさが飛び交っているが、調査結果が出るまでは真相に関して語るのは控えたい」として、詳細についての言及を避けた。

 マダガスカルでは、受刑者らを裁判所まで移送する車両数の増加を要求するなどして、4月11日から刑務所職員らが全国的にゼネストを実施している。職員らは、その職務を遂行するのに公共交通機関を利用しなければならないときもあるなどと抗議している。(c)AFP