【5月4日 AFP】欧州サッカー連盟(UEFA)は3日、投票を経てコソボの加盟が承認されたと発表した。コソボは55番目のUEFA加盟となる。

 コソボの加盟は、UEFA総会で実施された投票の結果、賛成28、反対24、無効2票の僅差で承認された。コソボはすでに、8月のリオデジャネイロ五輪で史上初めて五輪に選手団を派遣することが決まっている。

 これで、コソボの加盟を承認していない主要スポーツ組織は国際サッカー連盟(FIFA)のみ。そのFIFAも、5月13日にメキシコ市(Mexico City)で行われる総会でコソボの加盟を検討する予定となっており、そこでゴーサインが出れば、コソボは2018年ロシアW杯(2018 World Cup)の欧州予選に出場することも可能になる。

 コソボサッカー連盟(FFK)のファディル・ボクリ(Fadil Vokrri)会長はAFPに対し、「もちろん、今日はとても幸せな日です」とコメント。「あとは10日後のFIFAの決定を待とうと思います。最良の結果が出て、W杯に出場できる日が来ることを願っています」

 その一方で、元統治国のセルビアは加盟に反対の姿勢を示し、バーニャ・ウドビチッチ(Vanja Udovicic)スポーツ相がスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ異議を申し立てると発表。UEFAも、主催大会でコソボとセルビアが同組にならないよう、規則を修正する可能性がある。

 また、コソボ出身のシェルダン・シャキリ(Xherdan Shaqiri)、グラニト・ジャカ(Granit Xhaka)、ヴァロン・ベーラミ(Valon Behrami)を代表メンバーに選出してきたスイスも、加盟反対に票を投じた。

 FIFAの規則が今後変わる可能性はあるが、スイス、そしてアルバニアは、選手がコソボ代表に取られるのではないかと危惧している。

 とはいえ今回のUEFA加盟承認は、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)、あるいは欧州選手権(UEFA Euro)出場に向けた最初の段階にすぎず、クラブとスタジアムがUEFAのクラブ委員会から承認される必要がある。(c)AFP