【4月18日 AFP】エチオピア外務省は17日、南スーダンの武装集団が国境を超えてエチオピア西部ガンベラ(Gambella)付近を襲撃し、約140人を殺害、多数を拉致したと明らかにした。同省報道官によると、襲撃したのはムルレ(Murle)民族の武装集団だという。

 ムルレ(Murle)民族は南スーダンの南部ジョングレイ(Jonglei)州を拠点とする民族で、家畜を盗む襲撃をしばしば起こしている。

 一方、武装集団に襲われたのはヌエル(Nuer)民族で、南スーダンおよび国境をまたぎエチオピアにも住む主要民族2つのうちの1つだ。

 エチオピア西部のガンベラ州は、南スーダンと国境を接しており、2013年12月に勃発した南スーダン内戦を逃れてきた27万2000人が住んでいる。

 同報道官は、「国境地域では、家畜をめぐる争いや襲撃は珍しいことではない。もちろん今回のような重大事件は別だ」と述べ、さらに「(武装集団が)南スーダン政府やほかの反政府勢力と関係があるとは思っていない」と語った。(c)AFP