【4月4日 AFP】カンボジア南部カンダル(Kandal)州で3日夜、乗客で満員の車両がフェリーに乗ろうとしたところ川に滑落し、子ども5人を含む7人が溺れ死んだ。

 4日の警察発表によると、事故を起こした車両の運転手は缶ビール2本を飲んでいた。猛スピードでフェリーに乗り込もうとして、誤って川に転落したという。

 乗客たちは「掃墓節」としても知られる清明節に当たり、先祖の墓参りを終えて帰るところだった。

 運転手は窓から脱出して無事だったが、4~13歳の子どもを含む乗客7人が死亡。運転手は身柄を拘束された。乗客のうち3人は、車両がフェリーに乗り込む前に脱出して難を逃れたという。

 貧困国のカンボジアでは安全衛生が軽視され、交通事故や労働災害が頻繁に起きている。幅の広い河川の横断には車両やオートバイもフェリーを利用するのが一般的だ。

 清明節は中国などと同様にカンボジアでも広く祝われており、祖先の墓を訪れてその掃除をし、功徳を積むのが習いとなっている。(c)AFP