【3月31日 AFP】ギニアの保健当局は30日、同国南部で再発生したエボラ出血熱による死者が7人になったと発表した。エボラ出血熱をめぐっては、世界保健機関(WHO)が、直近の大流行後にみられる散発的なケースの封じ込めに自信を示したばかり。

 WHOは29日、西アフリカ(West Africa)で大流行したエボラ出血熱について、もはや国際的非常事態にはあたらないとの見解を発表していたが、新たな犠牲者の発表で管理の難しさがあらためて浮き彫りになった。

 ギニアの保健当局は今月、同国南部の農村コロパラ(Koropara)でエボラ出血熱により4人が死亡したと発表していたが、30日になって新たに男性の3人目の妻と義母の死亡も確認された。他方、ンゼレコレ(Nzerekore)市でも、エボラウイルスの陽性反応が出ていた男性が先週死亡している。

 同国のエボラ対策チーム広報担当は、「3月30日現在、登録されている患者は9人で死者は7人。(患者9人のうち)3人に感染の疑いがあり、4人は感染を確認している」と述べた。残る2人については、リベリア国境からさほど遠くない南部のエボラ専門治療施設で治療中で、うち1人については感染が確認されているという。

 ギニアは昨年末、エボラ出血熱流行の終息を宣言したが、報告されていない死者の数は少なくないとみられている。また、生存者の体内に残るウイルスが引き起こす「再発」についても大きな課題となっている。(c)AFP