【3月29日 AFP】ポルトガル・マデイラ(Madeira)島沖で26日深夜、英国人の女性観光客(65)が、下船したクルーズ船に追いつこうと海を泳ぎ始め、岸から約500メートルの海上で救助される出来事があった。女性は夫との喧嘩が原因で一度船を下りていた。ポルトガル当局が28日、明らかにした。

 同島フンシャル(Funchal)の港湾当局によると、女性は沿岸から約500メートル沖合で、小さなバッグにしがみつき震えているところを発見・救助された。通りがかった漁船の乗組員が助けを求める女性の叫び声に気付いたのだという。

 ポルトガルの日刊紙コレイオ・ダ・マニャ(Correio da Manha)は、この女性について、クルーズ船「マルコポーロ(Marco Polo)」で夫と口論となり、飛行機で帰国するためにフンシャルの港で下船したと伝えている。

 空港に到着した際、リスボン(Lisbon)へと向かうクルーズ船が目に入り、女性はてっきり夫が船に戻っているものと考えたのだという。

 港湾当局者によると、女性はグリニッジ標準時(GMT)午前2時ごろ海に飛び込み、船へと向かって泳ぎ始めた。しかし、その約4時間後に救助され、低体温症のためフンシャルの病院に搬送された。

 地元SICテレビによると、女性の夫は船には戻っておらず、最初の航空機で帰宅していたという。(c)AFP