【3月9日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)のマクラーレン・ホンダ(McLaren-Honda)に所属するフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)が8日、ヨーロッパGP(European Grand Prix 2016)の開催場所に決まったアゼルバイジャンのバクー(Baku)市街地コースを見学した。

 アロンソは、バクーは世界最速のコースだと好印象を口にし、2016年シーズンのF1で最も記憶に残るレースになるだろうと話している。ヨーロッパGPは、6月17日から19日にかけて開催される。

 ヨーロッパGPの開催まで約100日となり、AFPのインタビューに応じたアロンソは、「世界最速の市街地コースになるだろう。スピードで比肩するのはモンツァ(Monza、イタリアGPの開催地)くらいだろうね。見た感じの印象はすごく良い。かなり独特なコースになると思う」と話した。

 アロンソはこの日、ヨーロッパGPの公式アンバサダーとしてアゼルバイジャンの首都バクーを訪問し、ヘルマン・ティルケ(Hermann Tilke)氏が設計したコースを視察。コースの特徴となる部分を入念にチェックした。

 このコースは、国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の世界文化遺産(World Heritage Cultural Site)に登録されているバクー旧市街の城壁に沿って、幅7.6メートルの狭い上り坂に、急カーブが連続する箇所が大きな特徴となっている。

 同コースでは、バクーの風光明媚(めいび)な海岸通りに設定されたゴール前のメーンストレートも特徴で、アロンソはこちらも見学した。ここでは、マシンのスピードは最大で時速340キロメートルに達するとみられている。

 アロンソは、バクーでのレースは「競技にとって非常に大きな意義がある」と話し、「F1もどんどん国際化が進んでいるし、僕たちは新しい国の参入にオープンでありたい」と続けた。

「今では世界のあらゆる地域でレースが開催されている。少し足りないのは米国かな。米国ではF1人気があまり高くないし、存在感も薄い」

「ルールがかなり複雑になっているから、普通の人にとって、F1は追いかけるのがすごく難しいスポーツになってしまったんだと思う。少し閉じた世界になってしまっているときがある」