【2月17日 AFP】今年のグラミー賞(Grammy Awards)で、最優秀ワールドミュージック・アルバム部門にノミネートされるも、惜しくも受賞を逃したマラウイの「ゾンバ・プリズン・プロジェクト(Zomba Prison Project)」──。同国ゾンバ刑務所で服役中の受刑者や看守がメンバーを務めるバンドの活躍について、マラウイの高官は16日、ノミネーション自体が偉業であり、誇りに思うと胸を張った。

 ゾンバ・プリズン・プロジェクトのアルバム「アイ・ハブ・ノー・エブリシング・ヒア(原題、I Have No Everything Here)」がノミネートされた同部門の受賞者は、ベナン出身の女性歌手アンジェリーク・キジョー(Angelique Kidjo)だった。

 マラウイの全刑務所を統括する総監代理は、「(受賞の)期待に胸を膨らませていたが、失望はしていない。それどころか有頂天だ。塀の中のバンドがグラミー賞にノミネートされただけでも、初めての快挙だ」とAFPの取材に語った。

 同氏によると、米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)で15日夜に行われた授賞式に出席できるよう、支援者からメンバー1人分の航空券寄付の申し出があったが、最後までメンバーらの移動が認められることはなかったという。(c)AFP