【11月23日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)のスーダン事務所代表は22日、同国では毎年、5歳以下の子ども約200万人が栄養不良に陥っていると述べ、国際社会に一層の支援を呼び掛けた。

 AFPとのインタビューに応じたユニセフのスーダン事務所代表、ゲールト・カッペラエレ(Geert Cappelaere)氏によると、子ども200万人のうち、約55万人は、死亡リスクのある重度の急性栄養不良に苦しんでいるという。

 カッペラエレ代表は「スーダン全土で、5歳以下の子どもの38%以上が深刻な栄養不足に陥っている」と指摘。最も事態が深刻な地域は、東部の紅海(Red Sea)州と西部の北ダルフール(North Darfur)州だとした。

 西部のダルフール(Darfur)地域では2003年から紛争が続いている。国連(UN)によると、これまでに数百万人が避難し、約30万人が死亡しているという。

 一方の東部地域では、母親らが授乳を止める時期が非常に早いことと、劣悪な衛生状況で子どもが下痢にかかる率が高いことが、深刻化する栄養不良につながっているという。ここは、スーダンの最も貧しい地域の一つで、深刻な低開発に苦しんでいる。(c)AFP