【10月17日 AFP】中東などからの移民が欧州に殺到している問題で、スロベニアは16日、隣国クロアチアとを結ぶ列車の運行を中止した。ハンガリーが17日午前0時(日本時間同日午前7時)にクロアチアとの国境封鎖を発表したことを受け、大量の移民がスロベニア経由の迂回(うかい)ルートを目指すと予想されるためだ。

 これに先立ちクロアチアのランコ・オストイッチ(Ranko Ostojic)内相は16日、同国を通過してハンガリーなどに向かおうとする移民をスロベニア国境へ向かわせる予定だと表明していた。

 クロアチアとハンガリーの国境はこれまで欧州北部に向かう移民たちが最も多く利用する通過ポイントとなっていた。 オストイッチ内相は、「移民たちを北部のチャコベツ(Cakovec)に移送し、3つの国境検問所からスロベニアに入国させる」と語った。

 一方、スロベニアのベスナ・ギュルケス・ジュニダル(Vesna Gyorkos Znidar)内相は、移民の到着に備えて、国境検問所の「1つか2つ」からの入国でクロアチアと協議中だと述べていた。

 中東やアジア、アフリカから紛争や貧困を逃れて欧州を目指す移民の主要通過点となっていたハンガリーは9月半ば、EU非加盟国のセルビアとの国境を封鎖。その後、約18万5000人の移民がクロアチアを迂回するルートを使い、バスや列車でハンガリーに入国していた。(c)AFP