【3月26日 AFP】国際陸上競技連盟(IAAF)は25日、ロシア陸上競技連盟(ARAF)がドーピング違反を犯した6選手に対して言い渡した「えり好み」された資格停止処分について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴したと発表した。

 IAAFは声明で、2012年のロンドン五輪男子50キロ競歩金メダルのセルゲイ・キルジャプキン(Sergey Kirdyapkin)と女子3000メートル障害金メダルのユリア・ザリポワ(Yuliya Zaripova)、2008年の北京五輪20キロ競歩男子金のワレリー・ボルチン(Valeriy Borchin)と女子金のオリガ・カニスキナ(Olga Kaniskina)、第13回世界陸上大邱大会(13th IAAF World Championships in Athletics Daegu)の男子50キロ競歩金メダリストのセルゲイ・バクリン(Sergey Bakulin)、同大会の男子20キロ競歩銀メダリストのウラジーミル・カナイキン(Vladimir Kanaikin)の事例について、CASに不服申し立てを行ったと発表した。

 声明の中でIAAFは、反ドーピング規則違反の確かな証拠などに関してはロシア陸連に同意するとしたものの、結果として同陸連から下された、えり好みされた資格停止処分については異議を唱えるとしている。

 ロシアは、陸上選手団の中でドーピングがまん延しているとうわさされ、現在IAAFと世界反ドーピング機関(WADA)の調査を受けている。先月には24年間陸連の会長を務めたワレンティン・バラフニチェフ(Valentin Balakhnichev)氏が辞任を申し出ている。(c)AFP