【11月28日 AFP】ガーナサッカー協会(GFA)は27日、イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)で指揮を執った経歴を持つアブラハム・グラント(Avram Grant)氏の代表監督就任を正式に発表した。

 指揮官就任のうわさが取りざたされていたグラント氏について、GFAのクウェシ・ニャンタキ(Kwesi Nyantakyi)会長は、「グラント氏との間にあった問題はすべて解決した。われわれは、彼がこの仕事にふさわしいと信じている」と語った。

 ニャンタキ会長はまた、来年に控えるアフリカネイションズカップ(2015 The Africa Cup of Nations)での代表チームのパフォーマンスについてはそれほど期待していないと明かし、グラント監督には「選手を把握する時間が必要」だと述べた。

「われわれが彼に対してネイションズカップでの勝利を求めることはできないし、それは非現実的だ。彼の目標は2015大会で善戦し、2017年大会を制覇することだ」

 59歳のグラント監督は、クエシ・アッピア(Kwesi Appiah)前監督の下、W杯ブラジル大会(2014 orld Cup)で惨敗し、ピッチ外でもスキャンダルを起こしたガーナ代表チームを引き継ぐことになる。

 グラント氏はこれまでに母国イスラエルで代表チームを4年間率いた実績を持っている。

 グラント氏は2006年にポーツマス(Portsmouth FC)でスポーツディレクターを務めたあと、チェルシーのフットボールディレクターに就任し、2007年9月には辞任した当時のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督の後任としてチームの指揮を執った。

 しかし、グラント氏はプレミアリーグで2位に入り、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)では決勝進出を果たしたにもかかわらず、シーズン終了後に解任された。

 そしてポーツマスに復帰したグラント氏は、2010年にウェストハム(West Ham)の監督に就任したものの、チームが2部に降格したため解任された。

 その後、グラント氏はセルビアのパルチザン・ベオグラード(Partizan Belgrade)でチームを率いたあと、タイのBECテロ・サーサナFC(BEC Tero Sasana FC)でテクニカルディレクターを務めた。(c)AFP