【6月11日 AFP】1990年のサッカーW杯イタリア大会は、52試合で115得点と1試合平均の得点数が史上最低となった。そして、西ドイツ対アルゼンチンの決勝戦は、間違いなく史上最低の試合だった。

 また、レッドカードは合計16枚、警告は1試合平均3.46枚の合計164枚が出され、こちらも当時の歴代最高記録をとなった。

 アルゼンチンの選手が2人退場となるなど、お粗末な決勝戦の雌雄を決したのは、西ドイツのアンドレアス・ブレーメ(Andreas Brehme)のPKでのゴールだった。西ドイツは、通算3度目のW杯優勝を飾った。

 この大会を象徴した戦いぶりをみせたアルゼンチンは、決勝に進出したものの2試合にしか勝てず、合計5得点に終わり、ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)は涙で大会を去った。

 カメルーン代表は、ベテラン選手のロジェ・ミラ(Roger Milla)に触発され、ベスト8入りの快挙を達成した。また、イタリア代表で無名のサルバトーレ・スキラッチ(Salvatore Schillaci)が合計6得点で大会得点王となっている。

 イタリアの警察によって、300人ものフーリガンを退去させられたが、中でもイングランドのファンが突出していくつもの醜い乱闘を引き起こした。(c)AFP