【6月11日 AFP】1958年にスウェーデンで開催されたW杯で、ブラジルはついに優勝を果たした。

 旧ソビエト連邦と対戦したグループリーグの試合で、ブラジルは2人の新戦力を代表デビューさせた。――小柄でがに股のウインガー、マヌエウ・フランシスコ・ドス・サントスことガリンシャ(Garrincha)、そして17歳のエドソン・アランチス・ドゥ・ナシメント、愛称はペレ(Pele)だった。

 フランスでは、ストライカーのジュス・フォンテーヌ(Just Fontaine)が目覚しい活躍をみせ、W杯1大会13得点という驚異的な成績を残した。しかし、フランスは準決勝でペレにハットトリックを許し、ブラジルに敗れた。

 開催国スウェーデンは地元ファンの後押しを受け、前回王者の西ドイツを準決勝で破った。しかし、決勝ではブラジルに歯が立たず、ペレとババ(Vava)にそれぞれ2得点を奪われるなど2-5で敗れた。

 試合後、スウェーデンの観衆はブラジル、特に若き天才のペレに敬意を示した。そしてそれは、ペレがW杯史上最も多くの成功を手にするための序章にすぎなかった。(c)AFP