【6月11日 AFP】2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)は初のアフリカ開催となった。かつてアパルトヘイト(人種隔離政策)を推し進めていた同国にとって、新時代の幕開けとなるような祭典を目指してのものだった。

 開催国の南アフリカはグループステージ敗退に終わった。また、アフリカから出場した6か国のうち決勝トーナメントに進出したのはガーナのみで、そのガーナも準々決勝で敗北を喫している。

 本大会に出場した欧州13か国で、グループステージを突破したのは史上最低の6か国だった。イングランドは、宿敵ドイツに1-4で敗れ決勝トーナメント1回戦敗退に終わった。しかし、欧州の強豪であるオランダとスペインは、決勝までのすべての対戦相手を打ち破った。

 欧州王者のスペインは、決勝トーナメント1回戦でクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)を擁するポルトガルを1-0で下し、準々決勝でも同スコアでパラグアイを退けた。その後、スペインはドイツにも1-0で勝利し、決勝進出を果たした。

 総力戦で臨んだオランダは、決勝トーナメント1回戦でスロバキアを2-1で制すと、続けて同スコアでブラジルを破り、3-2でウルグアイを下して、決勝行きの切符をつかんだ。

 それまでの最高記録を大幅に上回る14枚のイエローカードが出された決勝は、張り詰めた空気の中で荒れた試合展開となった。オランダのセンターバックを務めたヨニー・ハイティンガ(Johnny Heitinga)は、2枚のイエローカードで退場を言い渡された。

 オランダの強引な戦術で、両者は前後半終了後も無得点の状態だったが、延長戦の末にアンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)が決勝弾を決め、スペインがW杯初優勝を果たした。(c)AFP