【4月30日 AFP】ブルネイのハサナル・ボルキア(Hassanal Bolkiah)国王(スルタン、67)が30日、イスラム教に基づく厳しい刑罰を含む新たな刑法を5月1日より順次施行すると発表した。

「2014年5月1日より、イスラム法(シャリア)を施行する。これは第一段階で、今後、順次施行される」とボルキア国王は演説した。最終的にはむち打ち刑や手足切断の刑、石打ちによる死刑が導入される。

 国民の多数派を占めるマレー系の多くはイスラム法の導入を控えめに支持しているが、イスラム教徒以外の国民の間では懸念が広がっており、今年にはブルネイのソーシャルメディア上ではまれな激しい批判の声も上がっていた。

 だがボルキア国王がそうした批判の中止を命じた後、批判の声はほぼなくなった。

 国連(UN)は4月、「深い憂慮」を表明し、石打ちなどの刑罰は国際法で「拷問及び他の残虐な、非人道的なまたは品位を傷つける取り扱いまたは刑罰」に分類されていると付け加えた。

 ブルネイは、人口約40万人のうち、70%近くがイスラム教のマレー系住民で、15%ほどが非イスラム教徒の中国系住民で構成されている。(c)AFP