【1月2日 AFP】シリアのハッカー集団「シリア電子軍(Syrian Electronic ArmySEA)」が1日、インターネット電話サービスのスカイプ(Skype)が運営するツイッター(Twitter)など複数のソーシャルメディアのアカウントを乗っ取り、同サービスの提供会社である米ソフトウエア大手マイクロソフト(Microsoft)が一般ユーザーの個人情報を密かに収集していると非難するメッセージを投稿した。

 ツイッターに開設されているスカイプのアカウント上では、「マイクロソフトの電子メール(ホットメールやアウトルック)を利用するな。同社はあなたのアカウントを監視し、そのデータを各国政府に売っている。詳細は#SEAで間もなく公開される」というメッセージが掲載された。

 メッセージはグリニッジ標準時(GMT)1日午前10時30分(日本時間同日午後7時30分)ごろに掲載され、2時間も経たずに削除された。マイクロソフト側からは、この件に関してのコメントは得られていない。

 シリア電子軍のツイッターアカウント上には、「この情報を利用して、あなたのアカウントや電子メールを監視していることへの感謝の言葉を、マイクロソフトに伝えよう」とのメッセージとともに、同社のスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)最高経営責任者(CEO)の連絡先が掲載されていた。

 シリア電子軍は同国のバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領を支持しており、これまでにも米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)やフランス通信(AFP)のアカウントをハッキングした過去がある。

 今回のハッキング攻撃は、米中央情報局(CIA)の元職員、エドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者が公表した、米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)が実施していた極秘情報収集プログラム「PRISM(プリズム)」の存在を暴露した資料と何らかの関連があるとみられている。(c)AFP