【11月5日 AFP】ニカラグア保健当局によると、同国で猛威を振るっているデング熱で新たに13歳の少年が死亡し、デング熱による死者が16人になったという。

 3日までの24時間でデング熱による死者はこの少年で2人目だという。同国では今年、約5795人がデング熱に感染している。また、公式発表によると、これまでに1128人がデング熱感染の疑いで入院し、43件の感染が研究所で確認され、36件は重症だという。

 政府報道官でもあるロサリオ・ムリジョ(Rosario Murillo)ニカラグア大統領夫人によると、死亡した少年は、首都マナグア(Managua)の北127キロのマタガルパ(Matagalpa)の出身だという。

 デング熱はネッタイシマカ(Aedes aegypti)が媒介するウイルスによる感染症で、ウイルスには4種の型がある。発熱や筋肉、関節の痛みなどの症状を引き起こし、重症になると、ショック状態と内出血を引き起こす恐れのある出血熱を発症して死に至ることもある。

 実用化されたワクチンは存在しないので、貧困が広まっている当該地域の医療当局は、蚊の駆除を重点的に行うことで、デング熱の撲滅に取り組んでいる。(c)AFP