【10月9日 AFP】サッカーカメルーン代表のサミュエル・エトー(Samuel Eto'o)が8日、同代表からの引退を撤回し、来週行われるW杯ブラジル大会(2014 World Cup)アフリカ最終予選の試合に出場すると宣言した。

 これまで4度アフリカ年間最優秀選手に選出されているストライカーのエトーは9月、チームメートに代表を引退する意向を伝えていたが、今回の撤回はチュジニア戦を控えるカメルーン代表にとって嬉しいニュースとなった。

 カメルーン代表は13日に敵地ラデス(Rades)でチュニジアと対戦し、17日にはホームのヤウンデ(Yaounde)に戻って第2戦を行う。対戦に備えるため、エトーは9日にフランスのニース(Nice)で代表チームと合流することとなっている。

 エトーは1997年にカメルーン代表としてデビューを飾った。しかしこれまでよく歴代代表監督らと衝突しており、9月の引退宣言も現指揮官フォルカー・フィンケ(Volker Finke)監督の采配に不満を抱いたことが理由だと見られている。

 報道によると、エトーは9月8日のW杯アフリカ2次予選リビア戦に向けてGKイドリス・カルロス・カメニ(Idriss Carlos Kameni)とアチール・ピエール・ウェボ(Achille Pierre Webo)の先発入りを呼びかけていたものの、フィンケ監督はこれを拒否したという。

 エトーはリビア戦に出場し、この試合唯一の得点に結びついたCKを演出したが、直後に引退の意向を伝えた。

 カメルーンのドゥアラ(Douala)市で生まれたエトーは、これまでにスペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)、マジョルカ(RCD Mallorca)、FCバルセロナ(FC Barcelona)、イタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)、ロシア・プレミアリーグのアンジ・マハチカラ(Anzhi Makhachkala )でプレーしてきた。そして今季から、イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chealsea)に加入した。(c)AFP