【10月1日 AFP】スーダン政府は9月30日、首都ハルツーム(Khartoum)で前週起きた抗議デモで死亡したとされる参加者らの遺体写真がネット上で拡散している件で、これらの写真が隣国エジプトで撮影されたものであるとの見解を示した。参加者らは、デモの制圧に当たった治安部隊により殺害されたとされていた。

 イブラヒム・モハメド・ハミド(Ibrahim Mahmoud Hamed)内相は記者会見で、「ソーシャルメディアなどに投稿された写真のほとんどはエジプトからのものだ」と述べた。

 ハルツームでは前月23日、燃料が6割以上も値上がりしたことに抗議するデモが行われた。デモには数千人が参加し、スーダン当局によれば33人が死亡したという。

 活動家や国際人権団体などは、主にハルツームおよびその近郊で、少なくとも50人が治安部隊により殺害されたと主張している。ある外国公館の関係者が匿名を条件にAFPに語ったところによると、死者は200人に上っているという。

 動画投稿サイト「ユーチューブ(YouTube)」やソーシャルメディアのフェイスブック(Facebook)などでは、スーダンでの抗議デモで死亡した参加者の遺体を撮影したとされる動画や写真が拡散していた。 

 ハミド内相が写真の出所として名指ししたエジプトでは、イスラム主義組織「ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)」出身のムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領が軍により解任された7月3日以降、数百人もの死者が出ている。(c)AFP