ケーニッヒが第8ステージ制す、ロッシュが総合首位に ブエルタ・ア・エスパーニャ
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【9月1日 AFP】第68回ブエルタ・ア・エスパーニャ(68th Vuelta a Espana)は31日、第8ステージ(ヘレス・デ・ラ・フロンテーラからエステポナ/アルト・デ・ペニャス・ブランカス、166.6キロメートル)が行われ、チーム・ネットアップ・エンドゥーラ(Team NetApp Endura)のレオポルド・ケーニッヒ(Leopold Konig、チェコ)がステージ優勝を飾った。 最後の上り坂で見事な走りを見せたケーニッヒがステージを制し、チーム・サクソ・ティンコフ(Team Saxo-Tinkoff)のニコラス・ロッシュ(Nicolas Roche、アイルランド)が総合首位に浮上した。
ケーニッヒはカチューシャ・チーム(Katusha Team)のダニエル・モレーノ(Daniel Moreno、スペイン)の終盤の追走を僅差で振り切り、1987年のツール・ド・フランス覇者ステファン・ロッシュ(Stephen Roche)の息子ニコラス・ロッシュはステージを3位で終えた。
ここまで総合首位だったアスタナ(Astana Pro Team)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)は、ほかの優勝候補とともに、1級山岳に指定されたゴール前の14.5キロメートルの上り坂に苦戦し、ロッシュから18秒遅れの総合4位に後退した。 17秒遅れの総合2位タイには、モレーノとレディオシャック・レオパード(RadioShack Leopard)のクリス・ホーナー(Chris Horner、米国)が並んでいる。
ロッシュ一家にとっては、第7ステージでの激しい落車により脳振とうを起こした親戚のダニエル・マーティン(Daniel Martin)が大会からの撤退を余儀なくされるという、残念な知らせで始まった一日だったが、最終的には幸せな締めくくりとなった。
またケーニッヒも、グランツール(三大ツール)でのステージ初優勝を飾るとともに、総合順位を14位から5位に上げ、この日のもう一人の主役となった。
スプリンター向けの3つのステージをへて迎えた第8ステージでは、ゴールへと向かうアルト・デ・ペニャス・ブランカス(Alto de Penas Blancas)の厳しい上り坂で、当初からの予想通り集団がばらけた。
ゴールまで残り5キロを切ったところで、まず仕掛けたのはエウスカルテル・エウスカディ(Euskaltel-Euskadi)のイゴール・アントン(Igor Anton)だったが、このアタックはすぐさまFDJ・ビッグマット(FDJ- BigMatt)のティボー・ピノ(Thibaut Pinot)とキャノンデール・プロ(Cannondale Pro)のイヴァン・バッソ(Ivan Basso)、ケーニッヒ、モレーノ、ロッシュに対応された。
するとケーニッヒが残り1キロ近くなったところで先頭へ飛び出し、最後のモレーノのアタックをしのぎ切って勝利を手にした。
それでもモレーノはこの最後のひと押しが功を奏し、総合8位からホーナーと並ぶ2位タイへ順位を上げた。ホーナーはケーニッヒから23秒遅れでステージを終え、ニバリは27秒遅れの16位でステージを終えている。(c)AFP