【8月20日 AFP】東京電力(TEPCO)は20日、福島第1原子力発電所の放射性汚染水を保管している地上タンクから、高濃度の汚染水が漏れ出ていることを明らかにした。同社によると、水面から約50センチ上の位置で計測した汚染水の放射線量は毎時約100ミリシーベルトで、人間の健康に悪影響を及ぼす危険性がある。

 同社と原子力規制委員会(Nuclear Regulation AuthorityNRA)によると、広大な敷地に設置された巨大な貯蔵タンクの1つから、約300トンの汚染水が流出したとされ、漏えいは現時点でも続いているとみられている。

 東電は汚染水の海への流出の可能性については否定しているものの、規制委員会は排水溝から流れ出た可能性についても調査するよう命じた。また、今後の流出拡大を防ぐため、汚染水が染み込んだ土を回収するほか、周辺環境の監視を強化するよう指示したという。

 規制委員会は現時点の状況について、0~7で評価する国際的な事故評価尺度で下から2番目のレベル1と暫定の評価を下した。(c)AFP