【5月22日 AFP】(一部更新、写真追加)ブルガリアの地震研究機関によると、22日午前3時(日本時間同日午前9時)ごろ、同国の首都ソフィア(Sofia)付近でマグニチュード(M)5.8の地震があり、その後余震が続いた。

 これに先立ち米地質調査所(US Geological SurveyUSGS)は、この地震の震源はソフィアから24キロ西で、震源の深さは9.1キロと発表していた。

 これまでのところ、この地震による死傷者などの報告はないが、建物の上層階では非常に強い揺れが感じられた。ソフィアの高層アパートの住民たちによると揺れは数分間続き、その間に物が地面に落ちて壊れ、その直後に少なくとも1回の余震があったという。

 ソフィア西郊のアパートの外にいた10代の少女はAFPの取材に「なにもかも狂ったように揺れ、私は叫びながら外に出ました。今日はもう家に入りません」と語った。最初の揺れから1時間がすぎてもパジャマ姿のまま屋外で座っていた人たちは、午前4時30分(日本時間午前10時30分)ごろにも地震があったと話した。

 民間防衛当局者によると、ソフィアから南西に30キロほど離れたペルニク(Pernik)地区で、煙突の倒壊や壁のひび、窓ガラスの破損などの報告が多数寄せられているという。しかし、電気や通信が止まったという報告はない。

 20日にはイタリア北部でM6.0の地震が発生して6人が死亡し、多数の住宅や歴史的建造物が倒壊する被害が出たばかり。

 ブルガリアの地震研究機関の当時の発表によると、2009年8月にブルガリアとルーマニアの国境に近いカリアクラ岬(Kaliakra Cape)の南東の黒海(Black Sea)でM5.0の地震が発生したことがあるが、この時は大きい被害は出なかった。(c)AFP

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