【2月11日 AFP】スーダンと南スーダンは、エチオピアの首都アディスアベバ(Addis Ababa)で10日、両国の国境画定問題をめぐるアフリカ連合(African Union)主導の交渉で「不可侵条約」を締結した。

 仲介の中心役となった南アフリカのターボ・ムベキ(Thabo Mbeki)元大統領は、記者団に対し「両国は不可侵と相互協力に合意した」と述べた。

 条約の調印は、南スーダンの情報局のトップ、トーマス・ドース(Thomas Douth)氏と、スーダンのムハンマド・アタ(Mohammed Atta)国家情報治安局長が行った。
 
 条約によると、両国は「互いの主権を尊重して領土を侵害せず、爆撃を含む一切の攻撃を加えない」ことに合意した。

 協議は11日もアディスアベバで引き続き行われ、石油収入とパイプラインの使用料について主に話し合われる。

 南スーダンは前年7月にスーダンから分離独立を果たした際、独立以前のスーダンの油田の4分の3を獲得した。しかし、すべてのパイプラインと輸出関連設備の権利はスーダンが握ったままになっている。

 南スーダンは前月、スーダンが8億1500万ドル(約635億円)相当の原油を盗んだと非難し、原油生産を停止している。(c)AFP