【12月12日 AFP】中米パナマの元最高実力者で、米国やフランスで20年以上服役していたマヌエル・ノリエガ(Manuel Noriega)元将軍(77)が11日、厳重な警戒態勢のもと、パナマに送還された。

 1990年に米国に逮捕され、麻薬取引やマネーロンダリング(資金洗浄)などの罪で米国とフランスで禁錮刑に服していたノリエガ元将軍は、外交官や警察官、医師らににつきそわれ、パリ(Paris)からのイベリア(Iberia)航空機でパナマ市(Panama City)のトクメン国際空港(Tocumen International Airport)に到着した。

 ノリエガ元将軍は、米仏で禁錮刑となった罪とは別個にパナマで、反対派の殺害など3件の罪で服役する。

 パナマで1983~89年までノリエガ元将軍による軍事独裁体制が敷かれていたが1989年12月、当時のジョージ・H・W・ブッシュ(George H.W. Bush)米大統領が米国民、パナマ運河、民主主義を守り、麻薬密輸を阻止するとの理由でパナマに軍事侵攻。1990年1月に投降したノリエガ元将軍を逮捕した。ノリエガ元将軍は直ちに身柄を米国に移送された。(c)AFP

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