【11月10日 AFP】アフリカ・モーリタニアの国営通信社モーリタニア通信(ANI)は9日、北アフリカを拠点とする「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織(Al-Qaeda in the Islamic MaghrebAQIM)」が、リビアのカダフィ政権の保有していた兵器の一部を入手したとのAQIM幹部の発言を伝えた。

 アルジェリア出身のモフタール・ベルモフタール(Mokhtar Belmokhtar)幹部は、ANIに対し「われわれは、アラブの春の主な受益組織の1つだ。したがって、われわれがリビアの兵器を獲得するのは極めて自然なことだ」と語った。また、AQIMについて、カダフィ政権を打倒し新生リビアを暫定統治する「国民評議会(National Transitional CouncilNTC)」と少なからずイデオロギーが一致するとも語った。

 入手したとみられる武器の詳細は明らかにしていないが、専門家らは地対空ミサイルが含まれている可能性があると指摘している。

 AQIMはアフリカ大陸北部の砂漠地帯であるサヘル(Sahel)地帯を拠点とし、外国人を誘拐し身柄を拘束している組織。当局や専門家らはかねてから、10月に殺害されたリビア元最高指導者のムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐が保有していた膨大な武器が、AQIMの手に渡る危険を指摘してきた。

 ANIは過去にも、AQIMの声明や幹部のインタビューを報道している。(c)AFP