【5月5日 AFP】サモア紙サモア・オブザーバー(Samoa Observer)は4日、同国のツイラエパ・サイレレ・マリエレガオイ(Tuilaepa Sailele Malielegaoi)首相が主要な貿易相手国であるオーストラリアやニュージーランドの時刻に近づけるよう、時間帯を国際日付変更線の西側に移動させることを検討していると報じた。

 サモアは現在、太平洋の真ん中を走る日付変更線の東側に位置している。グリニッジ標準時からは11時間遅れており、地球上で最も遅く日没を迎える国の1つだ。

 最大の貿易相手国でサモア人の移民や出稼ぎが多いいわゆるオーストラレーシア(オーストラリア、ニュージーランド、周辺の島々の総称)とも時差は大きく、オーストラリア東部とは21時間、ニュージーランドとは23時間の開きがある。

 時間帯の移動はまだ検討段階だが、好意的な反応が寄せられているという。

 サモアではツイラエパ首相のもと、オーストラリアとニュージーランドに合わせて車を左側通行にする法律が2009年に施行された。両国に住む約17万人のサモア人が右ハンドルの車を親族に「仕送り」しやすくするためというのが理由だった。(c)AFP