【4月19日 AFP】17日に反体制デモに参加した少なくとも11人が治安部隊の発砲により死亡したシリアで18日夜、中部ホムス(Homs)最大のアルサー広場(Al-Saa Square)に2万人以上が集まり、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領の退陣を求める座り込みデモを行った。活動家がAFPの電話取材に答えた。

 デモ隊はテントの設営も行った。これは、エジプトの反体制派がカイロ(Cairo)のタハリール広場(Tahrir Square)にテント村を設営して本拠地とし、ホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)大統領を退陣に追い込んだ事例にならったもので、デモ隊はアサド大統領が退陣するまで広場から一歩も動かないと宣言している。

 デモ隊は、自由の拡大、政治犯全員の釈放、特定の政治思想を理由とする任意の逮捕をやめることなども要求している。

 電話取材に応じた活動家は、アルサー広場を「タハリール広場」に改名したことを明らかにした上で、「専制政治は変わらなければならない。改革を11年間待ち続けてきた」と話した。アサド大統領は、父ハフェズ・アサド(Hafez al-Assad)前大統領の死去を受け、2000年から大統領職にある。

 前月15日から反体制デモが続くシリアでは、新内閣が発足した16日、アサド大統領が非常事態法の廃止など一連の改革を発表した。

 だが、反体制派はそれでは不十分だとして17日、各地で抗議集会を実施。治安部隊の発砲によりホムスで7人、全体で少なくとも11人が死亡した。(c)AFP

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