【3月29日 AFP】東京電力は28日、福島第1原子力発電所の敷地内5か所で採取した土壌からプルトニウムを検出したと発表した。うち2か所は原子炉の事故に直接関連している可能性が高いとしている。

 東電の広報は、濃度は過去に北朝鮮や中国が核実験を行った際に日本で検出されたレベルと同程度であるとし、「人体に問題になるものではない」と強調した。

 経済産業省原子力安全・保安院は、プルトニウムが何号機から放出されたかは不明とした上で、プルトニウムの検出は核燃料棒に一定の損傷があることを示唆しているとの見方を示した。

 米環境保護局によると、プルトニウムへの外部被ばくは「健康リスクが極めて低い」が、内部被ばくは「極めて深刻な健康被害」をもたらす。内部被ばくすると体内に数十年とどまり、臓器や組織がプルトニウムにさらされてがんリスクが上昇するという。(c)AFP/Huw Griffith