【1月5日 AFP】カンボジア・カンダル(Kandal)州で3日、ニシキヘビ2匹の結婚式が行われ、結婚式が幸運をもたらすと信じる住民が多数つめかけて祝福した。

 ヘビの花嫁チャムレウン(Chamreun)と花婿クロンピッチ(Krong Pich)の結婚式が行われたのは、首都プノンペン(Phnom Penh)の約20キロ南にある村。現場に居合わせた人によると、結婚式には約1000人が集まったという。

 チャムレウンの飼い主、Neth Vyさん(41)は「村からよくないことを追い出して、幸運と幸福を呼び込むためにニシキヘビの結婚式を行った」と語った。

 Neth Vyさんによると、1994年に指の大きさほどのチャムレウンを漁網に見つけて以来、家族で飼ってきたという。

 しかし、チャムレウンは1か月ほど行方不明になった。

 先週になってようやく見つかったちょうどその時、隣村の住民らがオスのニシキヘビをつかまえ、クロンピッチと名づけたという。

 その際に、精霊にとりつかれた村の少年が、「クロンピッチがチャムレウンと結婚したがってる。結婚させなければ、村人には病と悪運がふりかかるだろう」と語ったため、村の長老たちは相談の上、2匹を結婚させることに決めた。また、占い師たちも「村人に幸運と調和をもたらすために」2匹が結婚するべきだと主張したという。

 そこで、「結婚式を行うことにした。われわれの伝統に従い、仏教僧たちからの祝福も受けた」とNeth Vyさんは語る。

 宗教的な儀式の後、2匹のヘビは同じかごに入り、多くの村人が寄付を納めた。

 行商人のPenh Kongさんは「ヘビの結婚式は生まれて初めて見たから驚いたよ」と語り、新婚のヘビを称えた。(c)AFP

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