【10月10日 AFP】チリ北部のサンホセ(San Jose)鉱山で8月5日に発生した落盤事故で地下に閉じこめられた作業員33人を地上に引き上げるための「プランB」と呼ばれているトンネルの掘削作業が9日終わり、作業員の地上への引き上げ作業が13日にも始まる見通しとなった。

 トンネルが貫通すると、トンネル掘削作業員や現場近くに設けられた「希望キャンプ」にいた鉱山作業員らの家族らは、エアホーンを鳴らしたり、飛び跳ねながら互いに抱き合ったりして喜んだ。

 ラウレンセ・ゴルボルネ(Laurence Golborne)鉱業相は、約96メートルにわたりトンネルの内側にスチールのパイプをはめ込んで補強する作業を11日から夜を徹して行い、この作業は12日までの1日半かかるとの見通しを示した。その後さらに48時間かけて、作業員を運ぶ金属製のカプセルと、カプセルを上げ下ろしする特殊な滑車を設置する。

 地下の作業員1人を地上に引き上げるのに1時間半~2時間かかるとみられている。仮に救助作業が13日に始まれば、作業員全員が15日にもおよそ2か月半ぶりに地上に戻る可能性も出てきた。その瞬間を捉えようと現場には世界各国から報道陣が終結しており、その数は週末までに1000人を超えるとみられている。(c)AFP/Maria Lorente