【1月22日 AFP】大地震の発生から9日目を迎えたハイチでは21日、政府が首都ポルトープランス(Port-au-Prince)で家を失った多くの人々を、近郊に新設したテント村に移動させる計画を進めている。

 国内各地に設置されたテント村の収容人数はそれぞれ1万人前後。政府はバス34台を使い、被災者をテント村に連れていっている。

 国連(UN)の国際移住機関(International Organization for MigrationIOM)が21日に発表した推計によると、ポルトープランス市内に設けられた仮設避難所での生活を強いられている被災者は50万人以上に達する。被害を受けた近郊の村から大量の被災者が首都へ移動しているため、その数はさらに増加するとみられている。

 大地震による壊滅的な被害を受けた首都の仮設診療所には、数万人に上る重傷患者が運び込まれているが、熱帯地方の暑さで負傷者の傷の壊疽(えそ)が始まり、状況が深刻化している。各国から派遣された国際救援隊の医療チームは、十分な医薬品や近代的医療設備がない中、被災者らを救うために大量の四肢切断手術を実施せざるを得ない状況だという。(c)AFP/Jacques Guillon and Sophie Nicholson