【1月18日 AFP】壊滅的な大地震から5日が経過したハイチで、倒壊した教会に集まり祈りに救いを求める被災者らの姿がみられる一方、政府によると犠牲者7万人の遺体が各地の集団墓地に埋葬された。こうした事態をうけ、ハイチ政府は1か月間の服喪期間を宣言した。

 正確な統計が分かれば犠牲者の数は20万人に上るとみられるなかで、生存者の捜索を進める救援作業は、時間との戦いに迫られている。20万人という数字について、現地で救援活動にあたる米軍将官は最終的には妥当だとしながらも、犠牲者の数を確定させるのは時期尚早との見方を示した。

 一方で、わずかながら明るいニュースも伝えられている。

 首都ポルトープランス(Port-au-Prince)で生存者探索を行っている米フロリダ(Florida)州の救援隊は、数時間におよぶ救出作業の末、倒壊したスーパーマーケットのがれきの下から7歳の少女、34歳の男性、50歳の女性を救い出した。さらに、国連ハイチ安定化派遣団(MINUSTAH)本部からも、デンマーク人職員が無傷で救出された。

 しかし、時間の経過とともに生存者発見の可能性は低下している。

■支援国会合を開催へ

 バラク・オバマ(Barack Obama)大統領も、病院船などで負傷者の治療にあたる衛生兵を中心とした予備役の召集大統領令に署名した。また、米軍は16日までに飲料水7万本、食料13万人分を現地で配給した。

 このほかカナダは、ハイチの復興を協議する支援国会合を、25日にモントリオール(Montreal)で開催すると発表した。(c)AFP/Beatriz Lecumberri and Deborah Pasmantier