【9月26日 AFP】6月の軍事クーデターで国外追放され、21日に帰国したホンジュラスのホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)大統領は25日、避難先のブラジル大使館に有毒ガスが散布されたと述べ、国際赤十字(International Red Cross)に支援を要請した。

 セラヤ大統領は、AFPの電話取材に対し、「中庭で呼吸しようと苦しんでいる人が60人ほどいる。なかには血を吐いている者もいる。有毒ガスが散布された」と語った。

 同大使館内で取材中だったAFPカメラマンも、原因は不明だが、血を吐いている人を目撃したと述べている。

 セラヤ大統領は「国際赤十字などの保護団体の即時介入」を要請した。

 セラヤ氏は、「わたしはマスクを装着しているが、のどが非常に乾燥している」と述べ、「人々を強制退去させるために軍が有毒ガスを使用した」との考えを示した。

 一方、ホンジュラス警察の広報担当者は、「国際社会に対する虚偽の申し立てだ。われわれが化学物質を散布できるわけがない。注目を集めるためによく用いられる手法だ。国連安全保障理事会(UN Security Council)の開催にちょうど合わせたものだ」と述べ、有毒ガス散布を全面的に否定した。(c)AFP