【6月30日 AFP】中米ホンジュラスで起きたクーデターで大統領を解任されたホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)氏は29日、ニカラグアの首都マナグア(Managua)で、ホンジュラスに7月2日に帰国する考えを示した。ホンジュラスの首都テグシガルパ(Tegucigalpa)の大統領府近くでは、セラヤ氏の支持者と機動隊の衝突が続いている。

 セラヤ氏は、マナグアに集まった中南米の首脳らとの会談で、30日に米ワシントンD.C.(Washington D.C.)を訪問すると語った。その後、ニューヨーク(New York)で国連総会(UN General Assembly)に出席するという。バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は29日にクーデターを違法と批判し、また、国連も同日、ホンジュラスで起きたクーデターをめぐり、緊急会合を開いた。

 セラヤ氏は、ロベルト・ミチェレッティ(Roberto Micheletti)暫定大統領との激しい対立を引き起こす危険性があるものの、「テグシガルパに7月2日に帰国する」と語った。帰国するにあたり、米州機構(Organization of American StatesOAS)のホセ・ミゲル・インスルサ(Jose Miguel Insulza)事務総長が同行するほか、同行を希望する友好国の首脳らも行動をともにするという。

 また、ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は、クーデターに米大統領が注目することが、セラヤ氏を追放した勢力に「大打撃を与える」かもしれないと述べ、セラヤ氏にオバマ大統領との会談を勧めた。オバマ大統領は29日、記者団に対し、「クーデターは違法であり、セラヤ大統領が、民主的に選出されたホンジュラスの大統領である」との認識を表明していた。(c)AFP/Ana Fernandez。