【6月30日 AFP】ホンジュラスのホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)大統領が28日早朝、軍によって国外に追放されたことに対し、各国が非難を強めている。

 中南米・カリブ海諸国の左派指導者らは29日、ニカラグアの首都マナグア(Managua)で米州ボリバル代替統合構想(Bolivarian Alternative for the AmericasALBA)の緊急首脳会議を開き、ALBA加盟国はホンジュラスから大使を引き上げ、ホンジュラスに残す外交代表団を最小限に減らすことを決めたとの声明を発表した。

 米州ボリバル代替統合構想は、2004年にベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領とキューバのフィデル・カストロ(Fidel Castro)国家評議会議長(当時)によって設立され、ボリビア、ニカラグア、ドミニカなどが参加している。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領も、米国はセラヤ氏がまだ大統領職にあるとの認識を示し、今回のクーデターは「合法的ではなく」、この問題の平和的な解決のため国際社会が協力するよう呼び掛けた。

 ロシアとカナダも同様にクーデターを非難し、欧州委員会(European Commission)も中央アメリカ諸国の大使に通商交渉の今後について話し合う緊急会議開催を呼び掛けた。

 国連(UN)も29日、この問題について緊急会議を開いた。またセラヤ大統領は30日に国連総会で演説する見通しになっている。(c)AFP/Ana Fernandez