【4月12日 AFP】世界各国が金融危機の影響で経費削減に取り組む中、中央アジアのトルクメニスタンは8日、五輪開催候補地でもないのに15億ドル(約1500億ドル)を投じて「Olympic City(五輪シティ)」を建設すると発表した。

 首都アシガバート(Ashgabat)は平均気温が摂氏40度を越える過酷な環境のカラクム(Karakum)砂漠に位置しているが、当局によると、同市に冬季スポーツ用スタジアムが建設される見通しだ。

 同国のグルバングルイ・ベルドイムハメドフ(Gurbanguli Berdymukhamedov)大統領が6日に、トルコの建設会社に1万人を収容できる同スタジアムの建設に同意する文書に署名したことにより、「五輪市」の建設が事実上開始されたと、観光スポーツ省当局は述べている。

 トルクメニスタン当局が外国人記者にビザを発行することはめったにないが、五輪市にはプレスセンターを備えた800室のホテルも建設されるという。
 
 同国は豊富な天然ガスを有しており、06年に急死したサパルムラト・ニヤゾフ(Saparmurat Niyazov)前大統領は数百万ドルもの大金を投じて国内各地に利用者皆無の宮殿や自身の黄金像を建設していたが、国民の大半は生活に困窮している。(c)AFP