【3月19日 AFP】カスピ海(Caspian Sea)沿岸国アゼルバイジャンで18日、現在は最長2期10年と定められている大統領の任期撤廃を含む改憲案の是非を問う国民投票が行われた。中央選管が19日午前に発表した中間集計によると、撤廃支持が92%に達した。投票率は71%だった。

 改憲により、同国で親子2代続く世襲政治が、無期限に延長される道が開かれる。改憲案には、大統領の任期撤廃のほか、メディア規制など数十の新法案が含まれており、これらも承認される見通しだという。

 1993年に父親のヘイダル・アリエフ(Heydar Aliyev)大統領から大統領職を引き継いだイルハム・アリエフ( Ilham Aliyev)現大統領(47)は、前年10月の大統領選で地滑り的勝利を収め、2期目(任期5年)の大統領に就任した。

 ヘイダル元大統領は、旧ソ連時代にアゼルバイジャンの指導者を務めた人物で、旧ソ連の諜報機関、国家保安委員会(KGB)の要員でもあった。1991年に同国が独立すると、93年から10年間、大統領を務めた。その後、2003年に息子のイルハム氏が大統領に当選してからまもなく、80歳で死去した。(c)AFP/Michael Mainville