【2月6日 AFP】ソマリアの海賊は5日、前年9月25日に乗っ取った、戦車などの武器類を積載したウクライナの貨物船「MV Faina」号を、身代金300万ドル(約2億7000万円)以上を受けとった後、ラトビア人1人とロシア人2人、ウクライナ人17人の乗組員とともに解放した。同船の解放は、ここ数年の海賊による乗っ取り事件で最も長引いたものの1つだった。

 海賊の関係者はAFPの電話インタビューに対し、「船体も乗組員も無事だ」と語った。また、海賊側は身代金として300万ドル以上が支払われたことを明らかにした。だが、具体的な金額については言及を避けており、「そんなに巨額ではない。費用をまかなえるくらいのものだ」とだけしか語っていない。

 ウクライナの大統領府は、MV Faina号の解放を確認する声明を発表するとともに、当初の目的地であるケニア・モンバサ(Mombasa)港に向かっていることを明らかにした。一方、海賊に近い筋は、同船は現在、十分な燃料を有していないはずだと語っている。(c)AFP/Mustafa Haji Abdinur